石川千春(いしかわ ちはる)

経歴

出版社勤務を経て、東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース修士課程・博士課程修了(博士:教育学)。東京大学医学部附属病院精神神経科、同病院こころの発達診療部、成仁病院(精神科単科病院)、東京大学教育学部附属中等教育学校にて研修。
現在は、総合病院小児科心理士、東京大学大学院経済学研究科・経済学部学生サポートルーム相談員、宇都宮大学学生相談室カウンセラー、栃木県スクールカウンセラー、宇都宮市教育センター(教育相談)、成蹊大学非常勤講師

臨床歴

東京大学大学院教育学研究科附属心理教育相談室
埼玉県済生会加須病院
東京大学大学院経済学研究科・経済学部学生サポートルーム相談
青山渋谷メディカルクリニック(精神科・心療内科)
宇都宮大学保健管理センター非常勤講師(カウンセラー)
宇都宮市内放課後等デイサービス児童相談員

資格

(財)日本臨床心理士資格認定協会 臨床心理士 ・ 公認心理師

専門領域

青年期・成人期の対人関係や問題解決支援/就労者のメンタルヘルスと自己実現/女性の発達課題に合わせた支援/さまざまな精神的問題に対する認知行動療法/発達障害支援/自己理解支援

メッセージ

社会人として働く中、また、雑誌編集の仕事で多くの方々にインタビューをさせていただく中で、人の心のあり方がその人の生き方にとっていかに大事かを考えるようになり、臨床心理学を専門的に学ぶようになりました。大学院では主に認知行動療法を活用した臨床実践について研鑽を積んできましたが、その方が抱える問題やニーズにあわせて、改善に向けたプランを一緒に考えてまいります。

また、何が問題でどんなニーズがあるのかを言葉にするのが難しい場合や、漠然とした不安やどう表現していいのかわからない気持ち、整理が難しい大変さを抱えている場合でも、まずはお気軽にご相談いただければと思います。安心してお話しいただける状況や雰囲気づくりを心がけ、困られていることや気になっていることについてご自身のペースで語っていただくことで、ご自身の本来の持ち味や個性を日々の生活にどう活かしていくか、共に見出せればと考えています。

社会情勢の変化が目まぐるしい昨今、生き方や働き方、他者との関係やコミュニケーションのあり方も多様になっており、自分の軸をしっかり持ち続けることが難しい時代といえるかもしれません。このような時代だからこそ、何か気になることがありましたら早めにご相談いただき、ご自身のメンタルヘルスや生活の質を高められるお手伝いができればと願っています。

業績

  1. 石川千春(2023).芸術活動を長年行う自閉スペクトラム症者の自己の語り──現象学的分析による事例研究── 精神療法, 49 (3), 385-394.
  2. 石川千春(2023). 描画体験を通した自閉スペクトラム症者の自己の探索──描画法とPAC分析を組み合わせた事例研究── 東京大学大学院教育学研究科紀要, 62, 249-259.
  3. 石川千春(2022). 自閉スペクトラム症の人は芸術活動でどのような主観的体験を得ているか──自己理解に至るプロセスに着目して── 臨床心理学, 22(3), 390-402.
  4. 石川千春(2021). 自閉スペクトラム症者の描画法を介した自己理解に関する検討
    日本心理臨床学会第40回大会発表論文集, 89.
  5. 石川千春・⼀柳貴博・信吉真璃奈・冷牟田将吾・下山晴彦 (2019). 発達障害者の自己理解に関する概観と芸術活動の可能性
    東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース紀要,42, 39-46.