こんなあなたはパニック障害かもしれません
電車に乗ることができなくなり相談に訪れたPさんの例
元々、混雑した満員電車など長時間閉じ込められる場所が苦手だったPさん。電車に乗っている最中に、時折息苦しさを感じることがありました。
それでも我慢し電車通勤を続けていましたが、ある時、窒息するような感覚やめまいに襲われ途中下車しました。それから次第に車内で倒れたらどうしようという不安が高まり、電車に乗ることができなくなってしまいました。
息切れ・めまいについて色々な病院で検査をしましたが、特に異常はありません。もしかして精神的な症状かも?と専門機関に相談することに決めました。
パニック障害とは
強い恐怖や不快を感じた時に、突然襲う動悸、息切れ、めまい、窒息感などの症状が重なることをパニック発作と言います。パニック障害の場合は、予測のつかないパニック発作を頻繁に経験します。
そのため、発作がまた起きないか、起きたら自分は大変なことになってしまうのではないかと絶えず不安を抱えています。発作が起きそうな場所や状況を避けるようになることもあります。
パニック障害と認知
認知とは、簡単に言えば物の見方のことです。同じ物を見ても、どこに焦点をあてるか、どんな意味付けを与えるかで、見え方が異なってきます。
パニック障害の場合、ある種の身体感覚(動悸、息切れ、めまいなど)に特別の注意を払い、実際以上に危険であると解釈(破壊的解釈)してしまうという認知の特徴があります。先ほどのPさんの例をもとに、パニック障害と認知の関係を示したのが下記の図です。
パニック障害の認知行動療法プログラム
認知介入プログラム
パニック障害はパニック発作が予期せず起るため、それが身体的異常であると解釈してしまいます。そこで、まずは発作のきっかけに気づくことから始めます。
また、同じような状況であっても、パニック発作が起らなかった出来事を思い出し、常に発作が起こっていないことを確認します。これは、活動記録表の作成や、認知行動療法セッションの中での振り返りにより行ないます。
行動介入プログラム
パニック障害のためにパニック発作を恐れるあまり、特定の場所や状況を避けてしまい、不便な思いをされている方もいらっしゃいます。そのような場合、少しずつ避けている場所や状況に慣れていけるように、不安に対処する練習を少しずつ行います。
練習を通し、不安はやがて低減し、予期したような恐ろしい結果も生じないことが体感されます。このような体験を通し、症状はやがて軽減することが知られています。この方法は、負担をできるだけ小さくするため,臨床心理士との話し合いのもと無理のないところから始めます。
また、生じる不安に対処するため、リラクセーションなども組み合わされます。
問題を抱えておられるご本人が来談できない場合でも、親御様(
チェックリスト
上記のような症状や問題がみられる場合には、下記のチェックリストをダウンロードして、自分でチェックをして、その結果をもってご来談ください