「変わる」ってむずかしい
やや、乱暴なタイトルになってしまいましたが…。
本屋さんに行くと、お金持ちになる方法、効率よい時間の活用方法etc…これがとてもよく売れると聞きます。なるほど、入り口の一番目立つところにあるし、手に取る人も多い。
私だって、俺だって、読んだらそうなるのかな、そうなるといいな…と期待しながら本を手に取る人は、これまでの自分のやり方ではうまくいかないな、マズいな、なんとかしないとな、と感じている人なのかもしれません。
では実際にその本を購入してからはどうでしょうか。最後まで読み終わる人はいても、そこに書かれたことを実行に移してみる人は、ぐ~んと少なくなるのではないでしょうか。
いざページを読み進めていくと「なわけないじゃん!」「それができないから困っているんだよ!」「そんな簡単にはいかないでしょ!」などの突っ込みの言葉が頭の上を巡ります。
これまでの自分のやり方を振り返りながら、行き詰まりを感じていたり、マズいな…と思っていてもこれがなかなか…新しいやり方やこれまでとは違うやり方を試してみる、やってみることこが実はとても難しい。
あたまではそうだよな~と理解していても、いざ行動に移し、やってみることがどれだけ難しいか…よくあることだと思います。
これはなにもその人個人レベルだけでなく、大きい集団になればなるほど、新しいやり方、これまでと違うパターンを取り入れることに対して「なんだか難しく」なっていくのです。ある人によっては「そんなことしても無駄じゃない?」またある人によっては「この人の問題だから、自分は関係ない」という気持ち、時としてそれが抵抗という形で生まれてくることもあります。
さらに言うと、経験したことのないもの、やったことのないもの、うまくいくという保証がみえにくいものに私たちは不安を抱きがちです。なんとかやってきた今までのやり方はなるべく変えずに、いつのまにか結果だけが変わることを期待してしまうのです。これまでのやり方を見直し行動を変えることの難しさの理由はここにあるのかなと思います。
この人の考え方が変われば問題は一気に解決!という単純なものではありません。じゃあ、やってみましょう、今日から実践してみましょうという簡単なものではなく、変わりたい、でも怖い、でも不安。
このままではダメだけどどうしていいか分からない、でも困っている…。だからこそ面接では、その人や家族にとってこれまでのやり方を「変える」ことがいかに不安で大変なことかを受けとめながら、「変わりたい」という気持ちを少しずつ後押しできるよう一緒に進んでいきたいと考えています。
(K.K)