否定的な言葉をよく口にしていませんか? 感情面でのうつのサイン
うつの症状の特徴は、「気分の落ち込み」です。「気分がひどく落ち込んでいないかどうか」が、ひとつの目安になります。しかし、気分は人の心の中のものなので、周囲の人は推し量ることしかできません。
また、たとえば「微笑みうつ」と呼ばれるように、誰かといるときはとても明るくふるまううつもあります。「気分の落ち込み」という言葉だけでは、なかなかうつを見極められません。
憂鬱感、もの悲しさなどという感情は、その人しか実感しないものですから、うつを示す客観的な兆候にはなりえませんが、症状がある程度重くなると、本人がそういう感情を表す言葉をふと口にすることがあります。
たとえば、
「独りでいると何となく寂しくて」
「気がくさくさする」
「よく涙が出る。何となく物悲しくなって」
「何をやっても、何をしても、おもしろくない」
うつや、うつ傾向のある人は、自分や周囲や社会に対して「否定的な考え方」をします。
否定的な考え方は、憂鬱感などと絡み合って、自己卑下感や自分の将来などへの漠然とした不安感、焦燥感といった感情をかきたてます。
「自分がつまらなく思える」
「どうせオレ(わたし)は◯◯だから」
「これからいいことなんて何ひとつない」
こんな言い方が出てきたら、否定的な考え方が、否定的な感情を強めているしるしです。