「否定的なライフイベント」は人それぞれ
「否定的なライフイベント(人生のできごと)」というのは、人それぞれであるというのは意外に知られていません。
本人意外にはごく些細なことであっても、当の本人にとっては人生を左右する出来事と受け取られるというのは、珍しくありません。
たとえば、「がん」と診断されたのなら誰の目にも明白な否定的なライフイベントですが、「高血圧」はどうでしょう? 高血圧も、長く薬を飲み続け、食事や運動など日常生活を改善しなければならないやっかいな病気です。
しかし、きちんと治療を続ければあと半年や一年の命などということはめったにありません。周囲の人は多少心配しても、「今のうちに見つかってよかった」くらいに受け止めるはずです。
ところが本人にとっては、特にそれまで自分の健康にあまり関心をもってこなかった場合、高血圧の診断はとても大きなプレッシャーになることがあります。
「もう今までのようには生きられない。。。」、「そんな自分に生きる意味があるのか。。。」
という思考のループに陥ることもあります。
その人の年令や経済状態、環境、それまでの生き方、考え方によっては、他人にとっては些細に思えても、重大な否定的ライフイベントになることもあります。